東京海洋大学の学園祭「海鷹祭」にいってきました。
そこに出店していた、新潟県立海洋高等学校からうまれた能水商店の魚醤「最後の一滴」は、「しょうゆ/麹」と「鮭/魚醤」が合体したまろやかな調味料なのです。
あたらしい!強いニオイもしないのにおいしい!!というわけでおもしろげなのでご紹介。
魚醤ってなあに?
醤油とはどう違うの?ダシ醤油とは違うの?というわけでくわしい説明のページをご紹介。
魚醤
魚を原料として発酵させたものが魚醤で、秋田県の「しょっつる」、石川県の「いしる」、香川県の「いかなごしょうゆ」が日本の三大魚醤といわれています。
醤油は大豆や麦などの穀物を原料とするという定義があるためJAS(日本農林規格)の定めるところでの「しょうゆ」ということはできませんが、タンパク質を微生物の力で分解した調味料ということでいうと同じ仲間ということができると思います。
魚醤はアジアの地域でもつくられていて、タイのナンプラーやベトナムのニョクマムなどは有名だと思います。
https://www.s-shoyu.com/knowledge/0316
次の記事は少し長いですが魚醤について丁寧に説明されています。
外国の魚醤、古代の魚醤・ガルム(紀元前の古代ローマ時代)、日本三大魚醤、美味しい魚醤の使い方などが紹介されているのでぜひリンク先をご確認ください。
日本が誇る伝統の発酵食品「魚醤」の豆知識
能水商店(のうすいしょうてん)の麹入り魚醤
というわけで魚醤とは魚を発酵させた調味料ということが分かりました。
そのため基本的にはニオイが強いものという認識があると思われます。
最近有名な魚醤、タイ料理等でよく使われるナンプラーはこんな感じです。
もうキッチンで寝かせない!ナンプラーの特徴・使い方とは
ナンプラーとは、タイで作られている魚醤(ぎょうしょう)のことだ。カタクチイワシなどの子魚に塩をまぶして、発酵・熟成させることで作られる。魚が持つたんぱく質がアミノ酸に分解され、グルタミン酸といううまみ成分が出ることによって、非常に奥深い味と香りになる。
アジアの他の国々には、ナンプラーに似たような魚の発酵調味料がたくさんある。「ナンプラーを使うとアジアっぽい料理になる」のはこのためかもしれない。
https://www.olive-hitomawashi.com/column/2017/10/post-570.html
こちらの記事も面白いので全文読んで頂くと楽しいと思います。
で、そのナンプラーの原材料表示はこんな感じ。
バランス ナンプラーフィッシュソース ゴールド 700ml タイ料理 エスニック調味料 魚醤 タイの台所
原材料名
鰯(魚介類を含む)、食塩、砂糖
リンク先にナンプラーのレシピが載っているので気になる人は覗いてみてください。タイフェスの赤い袋でおなじみの「タイの台所」のオンラインショップです。
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なお、日本の主な魚醤はこんなかんじ。基本的には「魚+食塩」です。
原材料名/食塩、魚、調味料(アミノ酸等)
で、今回の記事の「最後の一滴」の原材料がこちらです。
最後の一滴
■名 称:魚 醤
■内容量:100ml
■原材料:さけ(新潟県糸魚川市産)、食塩、脱脂加工大豆、小麦、酒精
こちらがだいたいどこのスーパーにも置いてある標準的な大豆醤油。
原材料:脱脂加工大豆(遺伝子組換えでない)、小麦、食塩、アルコール
見ての通り、能水商店の魚醤「最後の一滴」は「しょうゆ/麹」と「鮭/魚醤」が合体し、ニオイも解決したあたらしい美味しいまろやか調味料なのです。
ここでもう一度冒頭の説明記事。
加えて、HPの材料説明。
海洋高校の生物資源研究部が2013年に開発した商品。産卵のために地元に川に帰ってきた鮭を丸ごと使って、豊かなこくとまろやかさをもつ魚醤に仕上げています。いしるやしょっつる、ナンプラー等の魚醤は独特な風味を持つことで知られていますが、「最後の一滴」の風味にはクセがなく、ほのかな鮭の香りと豊かなコクをお楽しみいただけます。その秘密は糸魚川の地形に隠されているのです。
魚醤独特のクセのある風味は魚体中の脂が原因であることが知られています。新潟県の最も西に位置する 糸魚川は、背後に日本アルプス北端の急峻な地形を持つ地域で、北洋から帰ってきた鮭はこれらの山々を流れる川に遡上するなかで体力を消耗します。このことは、鮭の脂が落ちることを意味し、糸魚川産の鮭はクセのない魚醤を造る最高の原料に変わります。
最後の一滴という商品名には、糸魚川で最期を迎える鮭を大切に使いたい!という思いと、料理の最後 に使用すると美味しい!という意味を込めました。
・脂の落ちた鮭を使うことでニオイをおさえる
・麹と合わせることでニオイをおさえ風味を増す
という特徴を持った魚醤なんですね!
というわけでこの調味料「最後の一滴」に夢をかけた社長のお話がこちら。
高校教諭が経営者に 糸魚川の海洋高同窓会が母体の水産品加工・販売会社 初代社長・松本将史さん(39)/新潟
県立海洋高校(糸魚川市)の松本将史教(39)が先月31日で同高を退職、「夢を見たい」と2日、株式会社に衣替えした同校発の水産品加工・販売会社「能水(のうすい)商店」の初代社長に就任した。松本さんはサケの魚醤(ぎょしょう)「最後の一滴」など数々のヒット商品を同校から生み出してきた。教師とし て教えてきた商売の理論を、今後は経営者として実践する。夢は「東京に醤油のセレクトショップを出すこと」。不惑の40歳を迎える今年、新たな航海に乗り 出した。【浅見茂晴】
同校は2013年、「最後の一滴」の開発に着手し、15年にはその生産・販売組織として同窓会直営の…(以下有料記事)
他の商品
HPの商品リストを見て分かる通り、魚醤「最後の一滴」をベースにしたポン酢、鍋やめんつゆ。甘エビしょうゆ、あんこう醤油。
塩辛、海藻うどんそば、乾物、缶詰など様々な商品を展開しています。
酸味が強くポン酢だー!感が強く感じられる「うおぽん」は、海鷹祭では最初に完売していたようです。
取扱商品一覧
料理へのつかいかた
魚醤全般がそうなのですが、塩で仕込むため通常の醤油より塩分が高いです。なので使用量はしょうゆの半分~三分の一程度で考えてください。(なので、小ボトルですが実際は2倍量ぐらい入っている感じになります)
「最後の一滴」は基本的には醤油と同じく、仕上げにふりかけたり、料理の味付け、下味などに使ったり出来ます。
当日の試食で面白かったのは、オリーブオイルと混ぜてドレッシングにする方法でした。
「最後の一滴」入手方法
探すのがめんどくさい人へはこちら、アマゾンで売ってます(通販)。100mlも売っていましたが送料足すと200mlと同じか逆転してしまうのであまりおすすめしません。
アマゾンではメイン商品の「最後の一滴」だけですが、直接通販(オンラインショップ)だとポン酢・鍋つゆ等々全商品が通販で買えます。
店頭で買いたい人は、こちらの能水商店の商品が買えるお店リスト(新潟県内と新潟県外のリストあり)
http://www.nousui-shop.com/agency/index.php?addr_id=2
東京の販売店(2018/11/5時点。最新のくわしい情報は上記リンク先へ)
築地三京(東京都/築地)
吉池本店(東京都/御徒町)
日本百貨店しょくひんかん(東京都/秋葉原)
表参道・新潟館ネスパス(東京都/神宮前)
三ツ矢酒店(東京都/西荻窪)
まるごとにっぽん(東京都/浅草)
G-Call サロン&ショップ(東京都/五反田)
sakana bacca(東京都/目黒区・品川区)
魚屋シュン(東京都/練馬区)
sakana baccaの都立大学店って2日前に行ったお店じゃないですかー!やだーーーー!!!(レーザーカッター講習で都立大学行った時の空き時間に見つけた)
HPの販売店ページに売っているお店の写真が載っているので、それも参考にして行くお店を決めると良いと思います。
[19.3.22追記] 最後の一滴は「sakana bacca – サカナバッカ –」で取り扱いがあるのですが、このサカナバッカ、エキュート品川(駅改札内商業施設)に2019/3/22に出店しました。(1階、新幹線駅側の弁当・惣菜ゾーン「トラベラーズキッチン」内)そのため現在「最後の一滴」は品川のエキナカにて購入可能です。
このサカナバッカ、エキナカで魚(刺身や生魚弁当含む)を扱うお店ですが、長く居てくれるといいなあと思います……(割と店の入れ代わりが激しい区画)
魚醤・水産加工品の製造・販売 – 株式会社能水商店 – 新潟県糸魚川市
株式会社能水商店は、新潟県立海洋高等学校における水産加工品の開発から製造・販売までの実習を充実させるために設立された水産会社です。
http://www.nousui-shop.com/
商品はオンラインショップで通販可能です。
〒949-1352 新潟県糸魚川市能生9396番地
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