自宅でお酒を作ってみよう!という際にレシピが載っている本のメモ。
趣味の酒つくり―ドブロクをつくろう実際編
お酒の作り方について調べるうちにたどり着いた本「趣味の酒つくり―ドブロクをつくろう実際編」
こちらの本がとても面白く、かつ実践的情熱的だったので、著者の「笹野好太郎」さんが気になって調べてみたところ下記のような記述が。やはりお酒に関して有名な方だったんですね。
穂積先生とは、酒評論家でどぶろく解禁運動にも関わり、笹野好太郎というペンネームで『趣味の酒つくり・どぶろくを作ろう実際編』という本を書いた、故・穂積忠彦のことだ。
平成9年(1997年)8月14日、酒類評論家の穂積忠彦先生が亡くなられました。穂積先生は、国税庁醸造試験所の技師出身で、民間企業に転職し、酒類製造の技術者として新たな商品を開発。独立後は、酒類技術コンサルタントとしてはば広く活動していました。近年は、「酒にチョットうるさい消費者」の立場でから、酒造業界に対し、辛口批評の最先端に立って活躍されていました。
酒類評論家 穂積忠彦先生を偲ぶ
酒類評論家の穂積忠彦先生が、去る平成9年8月14日、71歳でお亡くなりになりました。先生は、醸造技術の研究者・指導者、酒文化の育成者及び酒税法改正にみられるような既成権力への挑戦者として一生を過ごされました。
この方の別の著書でもお酒の作り方についていろいろと説明されているので、興味のある方はそちらもどうぞ。
リンゴのお酒 シードルをつくる: ミードとフルーツビールも
こちらは割と最近の本で、ミードとフルーツビールがメインです。
著者の「アドバンストブルーイング」さんは、 手作りビールキット、自家製ビール、ワインの道具と材料を販売(通販・通信販売)している自家醸造専門店です。
材料並びに道具を通信販売しているので、自家醸造に興味のある方はぜひリンク先まで。ビール・シードル・ワイン・ミードの材料セットを販売しています。
手作りビールキット アドバンストブルーイング http://advanced-brewing.com/
日本ではどうして自分で酒を作ることが厳しく規制されているのか
上に記載の穂積忠彦先生の本から疑問が生じたので調べてみると、日本は他の国に比べて個人で酒を作ることが特に厳しく規制されているようです。
他国はアルコール度が高い酒を作るのに関しては規制されていますが、日本は上限1%で、厳密に言うとサングリアもNG(※サングリアとかカクテルは飲む直前に混ぜるからセーフという説明になっている)。
梅酒もNGでしたが、漬け込み用のホワイトリカーが売れないという業者からの要望で改定されたはず。なので元は個人で梅酒も作れませんでした。
というわけでどういう経緯でやたら厳しい決まりになっているのか気になったので検索して見つけたこちらの記事をご紹介。下記の記事内では参考にした書籍や論文、HP等WEB記事も紹介されています。興味の有る方はそちらも参考にすると理解が深まるかと思います。
酒税の世界 なぜ自分で酒を造ってはいけないのか?(前編)
酒税の世界 なぜ自分で酒を造ってはいけないのか?(後編)
酒税の世界 明治時代に自家醸造が禁止された理由とは?
説明のポイント
・自家醸造の禁止規定は、富国強兵政策と、日清戦争後の税収不足が原因
・酒税の増税に抵抗する酒造業者の要望で、自家醸造が全面禁止された
詳細については上記リンクから全文をご確認ください。
すごい大雑把に要約すると
昔は酒税が重要な財源だった。
日清戦争の頃に国の財政が苦しくなったので酒税たくさん取った→だったら売上伸ばすため個人で作るの禁止させろと業者から要望→個人で作るの全面禁止
という流れのようです(とてつもなく雑にまとめたのでリンク先読んでね!)。
そして、現在は法人税等に財政の比重が移っているため、酒税はそこまで比率が高くないとも。(とはいえ第三のビール絡みの酒税UPであれこれモメているのはご存知の通り)
決まった頃の理由から考えると、現在なんでそんなことしてるのかわからない状態のまま続いている禁止条項の一つと考える人も多いようです。
近年徐々に規制が緩められてクラフトビール等があちこちで作られるようになっています。
個人の醸造を一気に全面解禁は難しいでしょうが、少しずつ見直されると良いなあと思います。