ターメイヤ (そら豆のパテ・香味野菜・スパイスの素揚げコロッケ)は現在はそんな高級料理という扱いではないのですが、古代においては『宮廷料理』だったようです。
キリンビール大学
古代エジプト貴族の食事 ターメイヤ ~ソラ豆のコロッケ~ を作ってみた
こちらの本でも宮廷料理として紹介されています。
どの壁画とかパピルスに宮廷料理と書かれていたのか、まだ見つけられていないのですが、多分何かしらの原典があって宮廷料理だったと位置づけられているのだと思います。
豆は当時からかなり食べられていたようですが、庶民的な食材だったようです。その豆の料理が「何故宮廷料理扱いだったか」についての推測のメモです。
煮る以外の調理方法、または工程が多い調理をする時点で「豪華料理」だった?
煮るためには最低で鍋一個あれば足りますが、ターメイヤの場合は「吸水(又は煮る)→すりつぶして調味料と混ぜる→成形→揚げる」という手順のため、道具が多く必要となります。
手順と道具が多いという点で贅沢料理だったのかも?
揚げるには油、その油が貴重品だった?
油について調べてみると、少なくともオリーブ(オイル)に関しては栽培が始まったのが中王国期以降で、それ以前は輸入に頼っていたようです。
エジプトには古来からゴマがあったので食用油自体はあったと思うのですが、それをたっぷり使って揚げる料理となると贅沢料理だったのでは?と推測しました。
ターメイヤが宮廷料理だったのはどういう理由でなのか、この2点が理由ではと推測しましたが、実際にはどうだったのかについては資料探し中です。
食材的には庶民的な食べ物の豆ですが、手間のかけかたで豪華料理として扱われるのは、今も昔も同じなのですね。