有楽町駅前の「穀物繊維倉庫」にて、オートミールの材料のオーツ麦フレークの試食とちょっと説明を受けたので、メモします。下記の記事と合わせてお読みください。
オートミール
オーツ麦(Oats、えんばく/燕麦)が材料。
麦を加熱・潰して、平たいフレークにした状態のオーツ麦を煮て作る。
フレーク状態のオーツ麦は一度加熱されているので、この状態でも食べられる。恐らく蒸してロールにかけて潰したもので、ポリポリとした歯ごたえがある。(材料はフレーク以外の状態も使われる)
パンやクッキー等の焼き菓子に混ぜて焼いたり、サラダやスープやヨーグルト等のトッピングにしたりもする。

photo credit: yummysmellsca Fresh-Frozen Cranberry Cookies via photopin (license)
試食説明をしてくださった店員さんいわく「噛むと独特の粘りが出るため、好き嫌いが分かれる」。この粘りが煮た時のとろみになるのではと思います。
味も、同フレーク加工の大麦は淡白でしたが、オーツ麦は風味がありました。(同加工のライ麦は香ばしい風味)。
キュケオーン
大麦が材料で、丸麦だったり粉にしたものを使う(と考えられている)。本によっては炒った大麦、とも。
基本的には大麦を煮て作ると考えられている。
予想ですが、古代の料理なので現在の食材のオートミール(半加工燕麦)のように「蒸して・潰して・煮る」という工程を経るのは難しかったのではと思います。
麦の形状が「フレーク」か「丸麦」か、麦の状態の違いによって、煮たあとの汁の状態や食感に差が出ると考えられます。そういう意味でも材料がオートミールか大麦かというのは大きな差がある思います。
大麦は煮てもとろみはあまり出ないので、基本的にはさらりとした仕上がりになります。
そのため、「すすって飲んだ」という記述を重視した「古代ギリシア・ローマの料理とレシピ」の作者の方は、煮るととろみの出る小麦粉粥(カルタゴの富裕層の粥)をキュケオーンとして推測・紹介しました。(日本で広まっているのは小麦粉レシピ)
麦の種類の違い、そして加工状態の違いで、同じく「麦を煮た料理」でも出来上がりの風味が変わってくるのだと思います。