エジプト料理 ターメイヤ 飲食店(エジプト・中東)

「中級ユーラシア料理店 元祖 日の丸軒」新代田のターメイヤ

投稿日:2017-05-18 更新日:

[ 2018/11月閉店 ]

 

おいしいターメイヤが食べられると有名な「中級ユーラシア料理店 元祖 日の丸軒」に行ってきました、一人で。

新代田駅前にあり、この場所で30年ぐらいお店を続いているらしいです(この辺は後半に記載)

店主さんは親切で美味しい料理を作ってくれるけど会話に一癖ある方という話もよく見かけるため「行ってみたいけど店主さんが気難しそう…」と踏ん切りがつかない人も見かけます。

というわけで名物料理のターメイヤだけでなく、すこし詳しめにお店の話を。基本的には親切でお客のことを考えてくれる店主さんでした。

 

 

入り口は2箇所あります。まずは環七に面した側。階段と扉の間の空間が少なめなのと、大きな音を立てて閉まりやすいので、都民銀行側のほうが良いかも。

 

環七側入り口

 

次に都民銀行側。外扉+階段上に内扉があります。こちらのほうは1Fの扉は基本開いているらしいのと、上がった先にある店内に入る扉前の空間が広くて出入りしやすいかも。

 

都民銀行側(側面)入り口

 

外の写真は明るい時間に撮りましたが、目の前の図書館で調べ物をしたためお店に向かったのは薄暗い19時頃。薄明かりが灯り外のドアも開いていたので2Fのお店の中へ。

都民銀行側の階段

 

暗い。色々特徴があるらしいと聞いていなかったらお休みかなと尻込みするくらい薄暗い。

 

入店直後。カメラがしょぼいだけで実際はもうちょっと明るいです。

 

店主さんがすぐに迎えてくれたので1人ですと伝えると好きな席へどうぞと言われたので適当な席(4人がけ)へ。

すぐに室内を明るくしてくれました。

 

照明の明るさを変更してくれました(光量を変えられるタイプの照明)

 

メニューブックを持ってきてくれたので目を通すと酒(ワイン)の種類が多い。

(※全部常備しているわけではないらしい)

 

メニューの一部(他に2人用セットメニューあり)

メニューもいろいろな外国の料理が並び目移りしてしまうものの、表にも下がっている1600円セットの「ターメイヤ」と「カレー」を食べてみようと取捨選択(クスクスたべたい…)

カレーには「ほうれん草とチーズのカレー」と「自家製チーズと獅子豆と青豆のカレー」があり、名前だけでめっちゃ気になる獅子豆が気になったため(気になる)、どっちがオススメか聞いてみることにしました。

というわけで厨房で準備をしている店主さんを呼んで注文。

まずはターメイヤ(本命)を注文。1個300円で1つからお願いできます。

そして、カレーを食べたいけどどっちが良いですかと尋ねたところ「一人だったらカレーよりシシカバブかタンドリーチキンのほうが安いよ。それと安くなっているので飲み物を取ると良いよ」という感じの返事で方向転換。

(この辺が会話に癖があると言われるゆえんかと)

実は値段的にはほうれん草カレーもシシカバブも一緒なので、「安い」という説明を文面通り受け取ると意味が微妙に通じないのだけど、恐らく「コストパフォーマンスが良いとか、ナンを別に取らなくていいので安くつく」という意味なのだろうと解釈。

本命のターメイヤはお願いしたのでここは素直にオススメに従うぜ!、ということで2人用セットにも入っているシシカバブにしました。

(なおタンドリーチキンは1ピース600円だったと思うので、値段的にはそっちの方が安い)

 

「安くなっている飲み物」とは階下にもあるワイン・グラス300円とか、ノンアルコール飲料が一部お得になっていたりとかの事で、21周年感謝メニューを指差しながら提案してくれました。

というわけでその日の気分でぶどうジュースを選択。

注文の最後に伝票を見せてくれて内容の確認を取ってくださいました。注文終わり!

 

しばし待っていたらぶどうジュースを持ってきてくださいました。

葡萄ジュース(見ての通り濃い色)

めっちゃ濃色の葡萄汁です。わーいと思って気軽に飲んだらめっちゃ濃いやつなんですけどコレ!?とびっくりした。デパートの地方物産展で○○農園の人が来て直売してるストレートジュース系だコレー!?(自分が貧乏舌なだけで実は濃縮果汁還元かもしれませんが私は謝らない)

真相は皆様がお店で確かめてください。

 

しばらくするといい匂いが漂ってきて、そのあとにターメイヤが登場。

ターメイヤ(こりゃ黒い)

普通の小判型コロッケと同じくらいのサイズです。勢い余って2個頼んだが後悔はしていないが普通は1人1個という想定みたいです(セット内容参照)。

ターメイヤ。中は水分を含んだ感じで鮮やかな緑!

外はカリッと挙がっていて、内側はしっとりとした生地。ニラの緑が鮮やかです。

雰囲気的にそら豆よりニラとか野菜成分のほうが多そうですが豆も感じてクミンも感じて多分にんにくも入ってる。この店の名物料理と各所であげられているだけあって来てよかったおいしい。外カリッと内側しっとり、どうやって揚げているんだろう?

自分の時は若干油切れが微妙だった気がしなくもないですが細かいことは気にするな揚げたては正義。

 

※ターメイヤについて

ターメイヤは乾燥そら豆(フール・完熟して白い)を戻したものと、香味野菜を混ぜて生地を作ります。日本で言う「中身に衣をつけて揚げるコロッケ」ではなく「豆と野菜と香辛料ペーストの素揚げ」です。

ターメイヤの緑色はそら豆の色と思われがちですが実はそうとは限りません。

日本で主に栽培されている品種は未成熟の緑色の状態で食べる種類ですが、乾燥そらまめは完熟させる(白くなる)品種を使います。

なので乾燥豆を使うターメイヤの緑は主に野菜の色です。生地の野菜の割合によってはもっと緑色が薄かったりします。このお店では野菜分の方が多めな生地のようです。

入れる野菜はコレと決まっているわけではないようで、パセリで作るレシピを見ることが多いですが、探してみるとコリアンダー(パクチー)や、エシャロット、タマネギ、トマト、ニラ?ネギ?(和名不明)等々、色々と出てきます。なので店主さんがニラを選択しているのは日本で手に入りやすい野菜で研究した結果なんだろうと思います。

 

 

 

 

 

と、ターメイヤおいしいおいしいと食べ終わった頃、シシカバブが来ました。

シシカバブ(スパイスの効いた羊肉のグリル)と爽やかなピクルスとチリソース

 

羊肉の塊が3つ。焼き鳥サイズのものをなんとなく考えていたので現物でかーい!(普段しょぼいものしか食ってないのがバレる)

お皿を置く時に「串はもう触っても大丈夫」という旨のことを伝えてくれました。親切接客。

肉を串から外してナイフで切り切りすると予想より簡単に輪切りになるくらい柔らかい。食べてみると柔らかすぎず硬すぎず、そしてスパイスの味がしっかりと染み込んでいる。

肉だけで食べると辛いので野菜を口に入れるとこちらもしっかりと味の付いたピクルスで、単品で食べると酸味が強いけど肉と合わせるととてもいい。なるほどーとなりながら野菜と肉を交互にいただく。下の緑の葉以外は多分ピクルス。紫のピクルス(ビーツ?)も爽やかで、肉のスパイスを良い具合に和らげてくれてこれはお酒と一緒に頼んだら酒が進むだろうなあとしみじみ(ソフトドリンク)

小皿の赤い液体はチリソースで、スパイス風味に更に別の味を加えたい時にはこれに浸すと良いです。

 

お酒に合うようにか割と濃いめの味付けだったので、もう1品飲み物かナン(大きいらしい)も頼みたかったところですが、2品でおなかいっぱいでした。デザートも興味があったものの今日は断念。

色々食べれるコースも聞くところによるとかなり満足満腹らしいです。

 

 

席でお会計をしたあと、店を出る前にターメイヤについて聞いてみました。

「使っている豆は何ですか。ひよこ豆ですか、そら豆ですか?」→『乾燥そら豆だよ。ひよこ豆はダメ、味が落ちる』(的な返答)

話の流れで自分で作ってみたという話になったのですが『自分で作るのダメ、店で食べるのが一番いい』とも言われました。

 

実際のところ野菜分・水分の多い生地のターメイヤをうまく揚げるのはコツがいるし、材料を揃えるにしても乾燥そら豆(中粒種・フール)を売っている場所が限られるので、一回食べてみたいというレベルだったらお店のほうが良いと思います。

水分多い生地を揚げるの大変(失敗するとこうなる)という貴重なレポートはこちら

[ノンカラ宮川の「つくってみたよ!」レポート]

自分も別記事で購入したファラフェルの生地を揚げる際になんというかこー…(言葉を濁す)

 

 

というわけでターメイヤを一番の目的で行ってきました「中級ユーラシア料理店 元祖 日の丸軒」

2品と1杯+サービス料10%でこの日のお会計は2200円(税・サ料含めての値段)。伝票をライトで照らして見やすく示してくれる気配りの店主さん。

 

ところで、メニューブックや外にある看板がすごく年季が入ってそうだけど値段が変わった形跡がない。

飲み物300円~400円については「21周年記念感謝サービス」とメニューに書かれていたが、ネットの記事や食べログのレビューによると「2006年に開店20周年」「2012年の時点で25周年」らしい。なので今年2017年だと30周年ぐらいということに。

ざっくり考えると21周年の9~10年前から価格変更ほとんどなしでやっているっぽい?途中で消費税が上がっているのを考えると本体価格UPかサービス料もうちょっと取ってもいいんですよ???と、世の中のデフレな値上げブームを見て思うのであった…。

昭和60年台~平成元年あたりから営業をはじめたっぽいけど、その頃に導入された消費税の分を「サービス料」でずっと調整してるんではないだろうかと勝手に推測。

他所様の記事ですが、少なくとも2008年時点から1600円セットの価格(と内容)は変わっていないっぽいです(入り口の写真参照)

新代田 「中級ユーラシア料理店 元祖日の丸軒」

http://blog.goo.ne.jp/boring-gtr-hero/e/73adf06deed7d5fa1c7695e92f3ec8a7

 

さすが地元の人達に愛されて長くやっているお店、60周年ぐらいまでどんどん続いてほしいなあと思うおいしいお店でした。

 

 

以上、1人でふらっと行って美味しいものを頂いてきました話でした。

中東とか地中海とか、黒海沿岸からインド付近の国の料理を扱っている多国籍料理店で、エジプト料理専門ではないですが看板メニューのターメイヤおいしかったよ!

ターメイヤ気になるんだけどどうしたもんだかと思っている方のお役に立てば幸いです。

 

 

 

[思ったことメモ]

★他所のレポートでは特に触れられていないけれど、自分が行った時には水は出なかったです。ノンアルコールのリストにペリエ(炭酸水)があったので、外国式の形態のお店なのかなと思います(飲み屋方式とも言う)

とはいえ飲み物全般が他所の半額レベルなので、2杯め頼んでしまっても良いと思いましたというか飲めば良かったぜ!

 

★一人でどこでもうろつくマンなので1人で行きましたが、1品の盛りが良いため1人で行くと料理1~2品で結構お腹いっぱいになります。

2人~(奇数人数も相談可能らしい)のセットメニューのほうが色々な料理をシェアして食べられるので、可能だったら複数人で行ったほうがお得だし色々おいしいと思います。

1人でも店長さんが料理提案してくれるので、オススメに従えば何かしら美味しいもの食えるので、一人でもふらっとどうぞ。

 

★わかりやすく言うと「多国籍料理店」

ターメイヤはエジプト、クスクスはモロッコ、デザートのかぼちゃまるごとプリンはタイ料理のサンカヤーだと思われます。ユーラシア大陸のあちこちから美味しいものをみつけてきてお店に並べていますという感じ。

 

 

★百合の花

すごい立派ですがちゃんと生花です(室内に漂う芳香)

客席の2箇所に飾ってありました。

季節の花を飾っているのかなと思っていましたが、帰ってきて写真を見返したら壁紙がユリの文様だったので、恐らくそれに合わせて飾っているのだと思います。

他所のレポートでも百合が写っている写真があるので、生花が手に入る時期は結構飾っているのではないかと(今の時期、生花店には百合が並んでいる)

 

 

 

中級ユーラシア料理店 元祖 日の丸軒

[ 2018/11月閉店 ]

東京都 世田谷区 羽根木 1-4-18 新代田たちばな荘 2F

京王電鉄井の頭線・新代田駅を出て目の前の横断歩道を渡り右へ。東京都民銀行の隣の建物。

バス停の新代田駅前からも近い。

夜の外観はこんな感じ

 

定休日は不明(不定休)

営業開始は夜18時のようです。

(終了時間不明。終電頃までやっているという記事もあるが10年近く前の記事なので現在の状況は不明)。

[18.11.8追記]留守番電話の自動応答によると営業時間はPM17:30~AM2:00らしい。ラストオーダー時間は不明だが、あまり遅いと料理の対応は難しいようだ。

食べログ等に電話番号が公開されている。

 

食べログ

https://tabelog.com/tokyo/A1318/A131803/13000697/

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