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古代の小麦粉粥に近い料理はなにがあるの?

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キュケオーンの再現レシピはどんなもの?

キュケオーンは物語上の料理なので正式なレシピはないと思われる。その上でオデュッセイアが作られた当時のおかゆのレシピ(カトーの「農業論」よりカルタゴの粥)と、再現料理本古代ギリシア・ローマの料理とレシピ著者が自身の試作を元にして、現代の材料で再現レシピを組み立てた。

それは小麦粉とフレッシュチーズとはちみつとワインのおかゆだった。

 

――という経緯について興味のある方は、まずはこちらの記事を御覧ください(長いので序説を分けた)

キュケオーン(魔女の麦粥)のレシピはどうやって再現されたのか

 

 

 

おいしいキュケオーン(っぽいもの)を目指したい

というわけで日本で最近いちばん有名なキュケオーンの再現レシピは、カトーの「農業論」の中にある、カルタゴの粥のレシピ分量をベースにして古代ギリシア・ローマの料理とレシピ著者が調理の仕方を推測したものである、ということをおわかりいただけたと思います。

古代ギリシア・ローマの料理とレシピ

前の記事で説明した通り、この本で再現された「小麦粉粥」という方向性が合っているのかどうかはとりあえず置いといて話を進めます。

今回は小麦粉のおかゆという食べ物は美味しく作れるのか、いやそもそも小麦粉と乳製品のお粥料理ってあるの?という点について考えていきたいと思います。

 

 

 

 

大魔女がキュケオーンのプレゼンをはじめました

 

再現キュケオーンはどういう材料で作られている?

古代ギリシア・ローマの料理とレシピの再現レシピの材料はこちら。

 セモリナ粉(小麦粉)

 リコッタチーズ(フレッシュチーズ)

 溶き卵

 ハチミツ

 

おや?この材料で作れそうなものがあるぞ?

からの、リコッタパンケーキ!
おいしいよね、リコッタチーズパンケーキ

リコッタチーズのふわふわホットケーキ |  森永製菓

森永ホットケーキミックス …1袋(150g)
卵黄 …2個分
牛乳 …100ml
リコッタチーズ※作り方は下参照 …100g
卵白 …2個分

http://www.morinaga.co.jp/recipe/detail/601

濃度を調整するのに牛乳を使っている以外は材料的にはだいたい一致!

そう考えると美味しくないわけはないはず、多分。

 

 

 

小麦粉で乳製品がトロッとした食べ物

キュケオーンみたいな小麦粉で乳製品がトロッとした食べ物が食べ慣れない?

いやだいたいみんな好きだろ!

photo credit: jetalone Dinner @ 2010.02.14 via photopin (license)

 

 

オケアノスのキャスター「クリームシチューとかホワイトソースのグラタン好きだよね?つまるところ、材料や食感については実は食べ慣れてるものなんだよ!」

後輩「それはわかりましたが、現代には小麦粉のお粥ってあるのですか?」

オケアノスのキャスター「あるんだなこれが(外国に)。せっかくだからもっと好きになってもらうために現代風キュケオーンこと小麦粉粥のレシピを紹介しよう!」

 

 

 

大魔女のお料理紹介コーナー

ロシアやノルウェーやトルコなど(※自分が確認できた範囲)では小麦粉入の粥があるのだそうな。

 

ヤイラ・チョルバス

トルコのヨーグルトのスープで小麦粉を入れる。とろみ付け用のようだ。

(なお、この料理はFF11に出てくるのだそうだ)

明治ブルガリアヨーグルト倶楽部

ヤイラ チョルバス(高原のスープ)

・トルコの家庭で食べられている、ヨーグルトとミントのスープです。トルコ語で「ヤイラ」は高原、「チョルバ」はスープの意味。

・ヨーグルト、卵黄、薄力粉を混ぜる時はダマになりやすいですが、最初に薄力粉と卵黄を混ぜ、そこにヨーグルトを入れるとダマになりにくくなります。

https://www.meijibulgariayogurt.com/recipe/detail-69.html

玉ねぎ・鶏ガラスープの元が入っている。

 

こっちはお米入りだ。

NHK|世界一周食べ放題|ちきゅうラジオ

ヤイラ・チョルバス(温かいヨーグルトのスープ)

レシピ提供・取材協力
トルコ料理店 カルテペ・ウミットさん、アトジュウ・メルトさん

http://www.nhk.or.jp/gr/worldfood/130825.html

 

 

こちらの本のレシピでも米(または粒状パスタ)を入れているぞ。

更に「小麦のスープ」という、炒めた小麦粉のベースを水(またはチキンスープ)に溶かしてバターで風味づけしたスープも隣に載っている。小麦粉最強だな!

 

 

オケアノスのキャスター「トルコのヤイラ・チョルバスで使う乳製品はヨーグルトだが、そこにミントと卵が入っているあたりもキュケオーンに通じるな!」

後輩 .。o (この料理は塩や鶏ガラスープがベースで、しかもスープでは…)

 

 

 

 

 

スパス[Спас][Spas]/麦入りヨーグルトスープ

これはロシアのスープで基本的にはヤイラ・チョルバスど同じ作り方だ。厳密には南コーカサス地方・アルメニアの料理らしい。

この本のレシピでは「水につけて戻した押し麦」を入れるのと、プレーンヨーグルトに加えて「生クリーム」を使うところがトルコのスープとはちょっと違うな!

使う香辛料は粉唐辛子で、全体的に日本で手に入りやすい材料が主になっているぞ。

 

こちらの本では「サワークリーム」とプレーンヨーグルト、香辛料はコリアンダーのレシピだ。日本にはない味だが慣れるとおいしいという説明がついているぞ。

 

麦が入っているのでお粥のような食べごたえのあるスープだ。どちらのレシピもスープに小麦粉を加えているぞ。

このスープは冷やして食べても美味しいという話があったぞ!ヨーグルトベースだからその方が日本人には食べ慣れた感じになるのかもな。

 

後輩.。o(やはり食べ慣れない味なのですね…)

 

 

 

 

ロンメグロート(Rømme Grøt)

これはノルウェーの甘いサワークリームで、お祝いのときやクリスマスに食べられる祝宴料理とのこと。

料理の詳細がwikiしか出てこないぞ!(ノルウェー料理の本をざっくり探したけど出てこないので要探索)

この料理は乳製品(サワークリーム)と小麦粉(記事ではお粥の元)を煮て甘く味付けしたもので、いよいよキュケオーンに近づいてくる。が、このあたりから「好き嫌いが分かれる料理」という感想が出てくる。なんでだよ!?

 

ノルウェーのサワークリーム粥

まぁ要は、「粉と水とサワークリームを鍋に入れ、滑らかになるまでひたすらかき混ぜつつ温める」というそれだけで、簡単に出来上がります。

お粥の素の粉というのは、実は「小麦粉+ミルク+塩」なので、素など買わなくてもやっぱり簡単に作ることができます。小麦粉&サワークリームというお粥ですので、小量でも結構お腹にたまる料理になっています。

https://tromso.exblog.jp/25441109/

この記事を書いた人はトッピングの砂糖は抜いているようだな。ぐぬぬ…。本来は砂糖・シナモン・バターを上に乗せて食べるのだそうだ。

 

 

 

 

マンナヤ・カーシャМанная каша/挽き割り小麦のお粥(ロシア)

次は再びロシアだ。本格的に常食の甘いだ!

ロシアの朝食:1週間のおすすめメニュー

最も愛され、かつ最も嫌われているお粥は、セモリーナのお粥「マンナヤ・カーシャ」だ。すべてのロシアの子供にとっ て(実は大人にとっても)、このお粥で最悪なのは、小麦粉が塊になって残っているときだ。それを避けるために、慎重にレシピに従って調理しよう。

https://jp.rbth.com/cuisine/79241-roshia-choshoku

分量は載っていないが作り方の手順はリンク先の記事に載っているぞ!

ミルクを温めて小麦粉を振り入れ加熱して作るお粥で塩や砂糖で味付けする料理だ。

 

ロシア料理にカーシャというものがあるそうですが…

カーシャは、ロシアとポーランドの代表的な家庭料理の一つに数えられます。いろんな穀物をバターと一緒に水や牛乳で煮るのがロシア風のお粥(オートミール)です。小麦、カラス麦、キビ、お米、ソバなど様々なカーシャがありますが、一般的なのは挽き割り小麦から作るマンナヤ・カーシャでしょう。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13108423183

この回答によると、ロシアのお粥はだいたい牛乳で煮るようだ。

再現レシピのキュケオーンの場合は最初に水で粉をふやかすが、カーシャは温めた牛乳に粉を振り入れる順番で作る。

このお粥、工程は違うが材料的にはだいたい一緒だと思うぞ!たぶん!!

 

 

後輩.。o(甘い料理になったあたりからプレゼンがだんだん大雑把になってきました…)

 

 

 

 

大魔女と後輩の作戦会議

オケアノスのキャスター「どうだい納得したろう、世界では小麦粉とミルクを煮た粥を食べている人達がいる、これでキュケオーンがまずいなんて言わせないぞ!」

後輩「『まずい』と思われる原因のひとつは作る時の失敗で、小麦粉がダマのまま残っていると最悪なんだそうですね」

オケアノスのキャスター「わたしはそんなヘマはしないぞ!なにせ大魔女だからな!!」

後輩「でも、感想を見ているとこの乳製品と小麦粉の料理も好き嫌いがあるそうです。更に言うなら食べ慣れてない人にはハードルが高いかもしれませんね」

オケアノスのキャスター「うっ…」

後輩「ですが、食べてみたら好きになったという日本人もいらっしゃるので、味や量を調整しながら作れば先輩も気にいるかもしれません。キュケオーンは常食メニューとのことですが、ロシアで朝食で食べられているマンナヤ・カーシャのレシピを見てみましょう」

 

こちらのレシピは「越後屋」さんのレシピブログ「これ旨いのか?」からお借りしました。

Манная кашаマンナヤカーシャ

Манная кашаマンナヤカーシャ

越後屋さん

ロシアの朝食や10時のお茶の時に定番として食べるМанная каша(マンナヤカーシャ/セモリナ粉のお粥)を紹介します。加熱時間はたった2分でOK残り10分は蒸らし時間のお手軽な一品です。
レシピブログ

 

Манная кашаマンナヤカーシャ

セモリナ粉 大匙3〜 3 1/2
水又は牛乳 300ml
水の場合スキムミルク お好みの量
塩 一つまみ
砂糖 お好みの甘さに
※バター 適宜

http://www.recipe-blog.jp/profile/201699/recipe/1030034

調理方法はリンク先にて。

 

 

オケアノスのキャスター「材料を見ての通り、セモリナ粉と牛乳とバター砂糖で作られている粥だ!小麦粉のキュケオーンと大差ないぞ!!」

後輩「そ、そうですね………。推測ですが、再現の小麦粉粥キュケオーンは乳製品が全部チーズなのが重いのではないかと思います。リコッタチーズにする時点で牛乳・生クリームから水分を三分の二ほど抜いて濃縮するので…。デザートでリコッタチーズに蜂蜜をかけたものが出てくることがあると聞いたことがありますが、それも量的にはたくさんは盛られていないようです」

オケアノスのキャスター「うむむ、濃さの違いか…」

後輩「再現レシピは再現レシピとして、そこからもう少し現代的に食べやすい感じのものを作ってみてはどうでしょうか?」

オケアノスのキャスター「そんなのは邪道だ!しかし、改めて新しい料理をつくるというならやぶさかではないぞ!」

後輩「(……同意してくださったと思って良いのでしょうか)」

 

 

 

 

つづく

大魔女と後輩の料理うんちくコーナーの意思疎通が怪しい雲行きになってきたところで今回の記事はここまで。ながい!ながいよ!!

次の記事は「キュケオーンの再現レシピ(大麦版)」をお届けするよ!

 

キュケオーンの再現レシピ(大麦版)

 

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